生徒指導

得手不得手はあるものの、女子に対する生徒指導が難しいと感じるのは20代男性教員だったら理解にそう難くないはず。


相手は思春期真っ盛りの中学２年生。


給食中に辛辣な言葉で給食の批評。
「全部食べれるわけないじゃん、こんなの。」
「あーもうこの時間マジ最悪。つまんないし。」
「頑張って食べる必要ないよ。そうだ！皆残そうよ。」

好き嫌いは誰にでもあるから、多少は考慮するけど、この生徒はそれじゃない。気分で食べたくないだけなんだよな。


給食も終盤になり、周りの生徒も巻き込み始めた。自分だけが残すのが嫌だったんだろうな。周囲に同調してもらおうと必死に独自の理論を展開。

「こんなの食べる必要ないよねー」
「残した方がいいって。こんなの無理して食べる必要ないって。」

この言葉には、やはりまだ中学生か…班のメンバーはいとも簡単に流され、ぞくぞくと残しはじめる。その中の何人かは食べようと努力していたのに。結局その班だけ残飯だらけだった。結局、その女子生徒は2/3を残した。

昼休みにその女子生徒を会議室に呼び出し話をした。

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なぜ、呼び出したか。これにはいろいろ理由があって、

・先生とか関係なく、個人的に給食を残すという行為が大人として許せない。
・周りに頑張って食べようと努力している生徒がいるにも拘らず、半ば強引に残させたこと。
・百歩譲って、自分だけが残せばいいものの、マイナスの主張で他生徒を巻き込んだこと。

・その生徒はプライドが高いため、生徒らの面前で叱る行為は寧ろマイナス。
・両親が昨年離婚。男性に対し、若干嫌悪感あり。父（男性）に叱られ慣れてない。

この子は両親が離婚してから変わった。間違いなく。子どもにとってみればさ、両親の離婚ほどクリティカルにダメージを与える事象ってないんよ。人間はロボットみたいに壊れれば修理できないし、ましてや代用品なんか皆無。離婚してから特に表立った指導はしてなかったけど、こればかりは放っておけなかった。

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呼び出してまずは事実確認。生徒ははっきりとこれを認める。
その後はその事実が自分にとってとてもショックだったことを告げる。よくしゃべる生徒で授業への貢献度は随一だったからこそ、今回の出来事は残念だったと。

その生徒の良さを認めながら、諭し始めるとその刹那、生徒は涙を流し始めた。

結局その生徒が落ち着くまで、その場に小一時間留まり、5時間目が終わるとともに生徒は学園祭の取り組みへと向かっていった。

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分からないのはその生徒が涙を流した理由。

①呼び出されたという事実に対する動揺から。
②反発心で心が満たされ、反論するにも出来ないもどかしさ・悔しさから。
③素直に反省し、申し訳ないことから。

30代女性の先生に聞いたら、
「その生徒は普段愚痴ばかりでマイナス思考。一度言われたぐらいじゃ考えは変わらない。普段優しい和弥先生に呼ばれたことが単純にショックで動揺したんじゃない？」って言ってた。



いつも叱るときには必ず生徒の意見を引き出して叱る。その方が生徒は納得して帰って行くからだ。けど、今回は一切話そうとせず、ずっと泣いてばかりだったから、いろいろ勘ぐってしまう:(


ちなみに行けなかった授業は全部ALTが一人でやってくれてた:)
今日言えなかったから、明日お礼を言っておかなくちゃね！